JR東海、JR西日本の喫煙室
N700 N700A





 世界に類を見ない列車内喫煙設備は果たして乗客に対する優れたサービスだろうか?


(L) JR東海グリ−ン喫煙車両(撮影2012年6月)
(R)JR東海車内で録画されてアップされた喫煙風景(車内喫煙の映像は世界的にも珍しい) 撮影 Anthony Leong



新幹線内喫煙室
運行しているのはJR西日本とJR東海である。JR西日本の新幹線列車はJR九州の路線にも乗り入れている。全席
禁煙車としたことは公共交通機関として受動喫煙防止を意図したものであるが、世界の潮流に全く相反するのが、
禁煙車両内の「喫煙室」である。N700系電車、1編成に6ヶ所もの「喫煙室」を設けているが、それを喫煙者への
サービスと考えている。

「喫煙室」内ではいくら強制的な換気装置をとりつけても、人体に有害なタバコ副流煙の拡散を完全には防止できない。
喫煙者同士が発癌(がん)物質を含む煙を吸い込み、お互いの健康を傷つけあっているのだ。「喫煙室」の引き戸を
開け閉めするときにガス状の有害煙はデッキに拡散し、乗客へ多大の迷惑と健康上のリスクを与えることなど無視して
いる。喫煙室で肺いっぱいに吸い込んだタバコ廃棄物という有害な空気を禁煙車両に持ち帰り、呼気することにより
周囲にまき散らす。そして、衣服に染み付いた悪臭は隣に座る人に、旅の楽しみを打ち消してしまう不快感をもたらす。

筆者は欧米、アジア、オセアニアなどの数多くの列車に乗っているが、列車が駅を出発するその都度、「おタバコを
お吸いになるお客さまは喫煙ルームをご利用ください」なるアナウンスはただの一度も聞いたことがない。なせ、
「おタバコ」なのか、有害物質をパックしているタバコに敬語を使用する意図が分からない。東海道新幹線に乗って
驚くのはこうした頻回繰り返される喫煙案内である。これではタバコを吸う人が社会の中心にいて、世の中が回って
いるかのようである。食事をする乗客がいると同じようにタバコを吸う乗客がいることを改めて意識させる行為である。
見方によっては無償のタバコの宣伝にもなっているようだ。

今、世界49カ国で鉄道車内での喫煙を禁止している。ヨーロッパ各国でも、北米でも、インド、タイ、台湾でも
鉄道車内に喫煙するスペースは無いし、喫煙車両や喫煙ブースを政府が認めている国はない



    JR東海道新幹線アナウンアス
   ♪メロディ♪ 今日も、新幹線をご利用くださいまして、ありがとうございます。車内のご案内をいたします。
   自由席は、1号車、2号車、3号車です。この電車は、全席禁煙となっております。お煙草を吸われるお客様は、
   喫煙ルームをご利用ください。普通車の喫煙ルームは、3号車、7号車、15号車、グリーン車の喫煙ルームは、
   10号車にあります。
(引用、gfkihou )



2017年9月、日本タバコフリー学会で使用されたスライド

・・2017年11月のことだ。京都駅新幹線ホームで列車が近づくと、耳に響く大きな声で「喫煙ルームは、
普通車は3号車、7号車、15号車、グリーン車は10号車です」とアナウンスしていた。日本の古都を代表する
駅のホームで、こうした案内を聞いて外国からの旅行客はどう思うであろうか!? 喫煙行為を保護、
PRする喫煙優遇のJR東海は、すばらしい寺院、史跡などから得たせっかくの好印象を完全に打ち消して
しまうだろう。

The smoking room in the train infringes the health of the passengers.(英文)

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JR新幹線アナウンス
執筆 医学博士 宮本順伯
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This information was provided by the Smokefree Hotel and Travel.
This article was written in November 2017,
by Junhaku Miyamoto, M.D., PhD.
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