人口減少時代に都市の過密化と賃貸不況を促進する政策
・・都市緑地の減少傾向を憂う

東京都は老朽マンションの連続した建て替えを促す制度を、2019年度にも創設するという。老朽した建物を
新しく建て替えること自体は大変結構なことだ。問題は建設業の利益をすべてに優先させて実行することだ。

促進案の骨子は、不動産会社が老朽マンションを買い取れば、別の場所に建てるマンションの容積率を上乗せする。
買い取った物件の跡地にマンションを建設する場合にも、別の老朽物件を買えば容積率を積み増すと、より高い
建物をどんどん建設出来るというものだ。「旧耐震基準のマンションを建て替え、災害に強い都市を目指す」
と聞こえは良いし原則賛成するが、本来、低層でよりよい街並みを維持していたところに突如として高い建物が
立ち上がることもある。また節税を目的とした賃貸物件の過剰供給を反映して、問題となっている空室率拡大に
更に拍車をかけることにもなる。

引用:日経新聞イラスト


ヨーロッパの多くの都市がその美しさを保っているのは、高度制限が厳しく維持されていることが大きく
かかわっている。今でも都市の容積率が高すぎるのに、それを更にかさ上げして無味無感想の都会生活を都民に
強いるような方向の政策をよしとしているのだ。人口が減少するに比例して、建物周辺の僅かな緑地を増やし、
建蔽率とともに、容積率を下げる政策こそ、いま求められているものではないのか。

パリなどを筆頭に世界各地で見られている不動産の値上がりの背景には、建築自体への規制、制限がある。
今のような賃貸物件の過剰な時代には、建設費用をすべて取り戻すことなく老齢化(物理的な寿命)を
迎えざるを得ないのだ。需給関係を考慮することなく、建物の規制をゆるめれば、その地域の土地の価値は
下落する。しかし、残念ながらそのことを認識する人は少ない。「合成の誤謬」と言われる現象である。

小池百合子都知事は、人口減少社会となる2040年代の東京の土地利用について、都市計画審議会(都計審)に
諮問し、今回の老朽マンション対策を含む基本方針を2018年度中に都計審に示すという。不動産業、建設業の
利益のために、都市を住み難いものとしてはならない。古いマンションは解体し、除却することが一般化する
仕組みを整備し、建築規制を強化すると同時に、ここで緑地に対する固定資産税の軽減を行うべきではないか。



都市公園法を改悪し保育施設の建設を認めるなど、都市緑地を減少させる政策をよしとしているが、欧米
諸国に比べて少ない緑地を、例外規定を設けて更に減少させることは慎むべきである。今、必要な政策は、
国の国土政策にも関与することでもあるが、「建設会社の利益を後押し都市の更なる過密化を計る政策」
ではなく、緑地化した土地に対する固定資産税を減免し、老朽化した建物跡地の緑地化を促進する施策を
採用すべきと考える。歩道の整備と拡張、公園、広場面積を拡大し、植樹を奨励し、樹木豊かな、建物の
ない空間を更に増加させていくことが、将来のより快適な都市生活にとって最も重要なことではないのか。


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人口減少時代に都市の過密化と賃貸不況を促進する政策
執筆 2018.8.20 医学博士 宮本順伯
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The article was written in August 2018, by Junhaku Miyamoto, M.D., Ph.D.




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