ステルスマーケティング
ねつ造医療口コミサイトに注意




このページは実際にあった事実をお伝えし、インターネット上に
表示された情報をそのまま信用してはいけない場合があるとの強い警告です



 注意 評判」「信頼の高い病院」を広告しているねつ造比較口コミナビ(バナー広告)がネット 検索
サイトに出ていました。当初はこの他に、実体不明の同じグループによる「病院比較で安心の中絶手術」、
「母胎を気遣う中絶、病院比較」、「妊娠中絶、産婦人科を比較」 の違法サイトのネット広告が毎日掲載されて
おり、新宿に本拠を置くトップスポンサークリニックへ誘導していました。
内容は偏向した情報で構成、利用者投票と称する口コミや統計データは本当にその医療機関にかかった人に
よるものでなく、ねつ造されたものと考えられます。あたかも女性医師のみが産婦人科医師として優れて
いるような偏った独断的な判断基準を暗示し、一見もっともらしい医療情報を盛り込み、特定のクリニックへ
誘導している医療広告ガイドライン違反のサイトでした。しかし、グーグルは 2011年3月18日に消費者
(クリニック受診者)保護のため、これらのまことしやかなねつ造口コミサイトを削除しました。 しかし、
今度はドメイン自体を変えて、実際に画面を見た消費者庁の指摘にもありましたが、明らかにねつ造と
思えるランキング、および麻酔専門度などの投票数を表示し、自己のレディースクリニックへ誘導していました。
グーグルはその後不当表示として、このサイトを再度、削除しました。

削除された違法バナー広告は、机と情報機器とを期間貸しするレンタルオフィスのダミー会社から発信されて
いたことが確認されました。スポンサーとなっているであろう、美容外科から転向してきた[新宿レディース
クリニック]は監督官庁である新宿区の指摘に対し、医療広告違反で摘発されることを恐れ、このダミー会社
との関係を否定しています。では、いったい、だれが毎日、高額の広告費をヤフーに支払っているのでしょう
か ?? ネットの世界では人をだます大きな落とし穴があることに注意しましょう。

ヤフーは3ヶ所から発信されていた中絶手術を広報するねつ造違反サイトをネット広告上から削除したものの、
「婦人科専門の先生が複数で、女性の先生がいることをクリニック選び方の最優先事項とし、そのトップ
スポンサーに誘導していた広告」はそのまま掲載を続けました。しかし、2011年11月11日付けの朝日新聞
報道後に始めて、18ヶ月にわたって掲載していた、独断的な判断基準を表示して患者さんを誘導していた
医療広告を削除しました。それにしてもグーグルの敏速な良心的対応に比べ、違法広告サイトを長期間野放にしして
おいたヤフーの責任はきわめて大きい。

ねつ造口コミの温床となっているヤフー・ヘルスケアでは,その10倍の数の
「良い口コミのみ」が表示されていました。
その後,「やらせ口コミ」はヤフーの知恵袋にまで波及しているとの報道(日本経済新聞 2012年01月19日)が
ありました。新聞報道の後の今も、なれ合い質疑応答は継続され、質問する人と答える人とが連携して特定の
クリニックのホームページに誘導する、「宣伝目的の質問と回答」が掲載されていることがあります。そうした
クリニックの「作られた口コミ」のみを信じ切って受診した女性たちが、数多くのIPアドレスを保有する偽装
口コミサイト作成業者と、業者に雇われている内職の女性投稿者の記事に踊らされて、そのクリニックを選択して
いることが多いのです。

ここで強調したいのは、『信用できる口コミ』とは、グーグル、アマゾン、トリップアドバイザーのように
少なくとも、投稿者が「本人確認できた人によるもの」であることと、棒グラフで良し悪しが一目で判別できること、
そして口コミが実際に診察を受けた人が書いたものであることが、必要かつ最低要件です。 そして掲示された
口コミに対し、企業(病院)側がコメントを書き足すことが出来れば、さらに優れているサイトといえます。

2011年ー2012年代に削除された違法医療機関紹介サイトは、現在検索すると名前を変え、修正を加え、通常の
ホームページ一(紹介サイト)として、グーグルやヤフーの検索上位に表示されています。「東京で妊娠中絶が
できる病院5選」、最近では「中絶を女医が行う安心クリニック5選」と改名、などを含め、
客観性のない、
あくまで特定のクリニックへ誘導する
実態不明のダミーサイト、覆面紹介サイトの書き記した記事です。
その
特徴は、会社名、担当責任者、発信者の住所、メールアドレス、電話番号の記載もなく、発信元を特定
出来ないことです。

Googleでも、ヤフーでも十分な注意が必要なのは、こうしたウエブサイトの会社名や個人名を隠した、発信者
不明のねつ造情報を掲載した複数の覆面ステマ
(広告規制を免れた一般紹介記事を装ったホームページ)が、
一般のウェブサイトの検索上位に表示されていることです。広告と割り切ってしまえばそれまでだが、受診者の
評判をもとに書かれていると思ったら、間違いなく、その瞬間からあなたは
「騙し」の手口に載せられている
ことになるのです。


ねつ造口コミサイトを報道する2011年11月3日付朝日新聞


口コミ情報は「サクラ」

朝日新聞はやらせ書き込み業者が「自作自演の口コミをネット上に掲載」と報道しました。その記事の中で、
福岡県の美容外科には毎日、やらせの口コミの誘いが飛び込んでくると伝えています。値段は月100件の
書き込みで80万円という。他のサイトから口コミ作成の金額を推定しても、100件の良い口コミ作成料は
最低でも50万円が相場のようです。

経済産業省が2010年に発表した調査では「口コミを信頼できる」と答えた人は、なんと50%以上にも
上る。消費者庁によると、利用者を装った書き込みは間違った認識を与えるので不当表示に該当するという。
しかし、行政処分の対象は書き込み業者でなく、依頼者とのこと。消費者庁でもネット上の画面で確認して
いますが、
ねつ造ランキング、偽造統計をきわめて長期間ネット上のサイトに表示し続け、美容整形を
やめた後に、年商24億円(複数の求人サイトから引用)まで急成長した 新宿レディースクリニックは、
管轄している東京都新宿区保健所の指摘に対し、「その業者は知らない」と違法医療紹介サイトとの関連を
否定した理由はこのためでしょう。

「女性医師多数」との医療広告を見かけます。恥ずかしさから女性医師を選んでいるような患者さんが
少なくないようですが、女性医師を診療の柱としているクリニックでも、手術を担当するときは男性医師に代わる
事例も多々あるようです。日本の場合とは異なり、欧米では医師の技量が重視され、性別で産婦人科医を選択する
ことは、全くないと聞いております。それでは、あなたは産婦人科医師の男女比率をご存じですか?
産婦人科医師のうち、女性医師の比率は若年層ほど高いことが知られています。まだ修行中の20代が60%、
30代の医師が40%ほどです。一方、経験豊かで手術などの技術力に磨きがかかる40歳以上の産婦人科医師の
90%は男性医師です(2012年現在)。

注意 そのクリニックに母体保護法指定医が一人でもいれば、そのクリニックの婦人科医師全員が妊娠中絶
手術をして良いのではありません。手術を行う医師は、都道県医師会の公式に認定した「研修医指導施設」以外は、
例外なく妊娠中絶手術を行うことが禁止されています。2017年になってから指定を受けていない医師が行った
手術に死亡事故が発生しています。注意していただきたいことは、
一つのクリニックに複数の医師が勤務している
場合、その担当する医師が指定医師かどうか必ず確認する必要があります。自らの安全のためにも実行してください。
通常はクリニックの壁か、診察する机の上に表示してあります。確認できない場合は、術前に担当する医師に
母体保護法指定医認定の証書を見せてもらってください。都道府県医師会事務局に問い合わせて、その医師が
本当に母体保護法指定を受けている医師か確認する方法、監督官庁である所轄保健所の医療業務担当者に医師の
名前を告げて確認する方法などもあります。指定医証明書は医療機関宛てでなく、個別の資格医師に交付
されております。ただ、複数の医師が担当している場合、実際に手術する資格のない医師が、資格のある医師の
名を装うことも無ではないようです。

 クリニックのホームページを見ても、そのクリニックの責任者名(院長名)、実際に診療している医師の
本当の過去の経歴
の出ていないものがあります。こうした医療機関での受診は出来るだけ回避した方がよさそうです。
妊娠中絶手術の時期ですが、手術法は妊娠11週(12周未満)までとされており、それが産婦人科医の常識です。
しかし、問題のレディースクリニックでは、50万円近い費用で、妊娠15週までの中絶手術を日帰りで行って
おりました。母体保護法運用規定にも違反しております。しかも子宮穿孔損傷、大出血、腸管破損、胎児の
一部残留、深刻な事態発生などの、非常に高いリスクがあるので十分にご注意ください。妊娠12週から15週までの
手術は事故発生率が非常に高く、良識ある産婦人科医は、そうした無謀な手術は行いません。問題のクリニックでは
「技術を確立した」と自己のホームページで述べていましたが、その原理は産婦人科医ならだれでも知っている
ことで、より多くの収益を上げるために、患者さんへの危険性をただ無視していただけのことです。最近、
「業務改善命令」を受けて12週以降の手術を止めているようですが、決して外来通院で中期妊娠中絶を行う
クリニックを信用してはいけません。

また、グーグルの書き込みに、この問題のレディースクリニックでは、「個人名を呼ばれることがなく、作成した
カルテも破棄していただけるとの事でした」との記載がありましたが、医師法第24条により、5年間のカルテ
保存義務が課されていますので、中絶手術終了後にカルテを処分していたとすれば明らかな違法行為となります。

無難な医療機関は、産婦人科を開設してから地元に定着して医療を継続しているところです。「覆面中絶紹介サイト」
に名を連ねているところや、ネット広告に大量の資金をつぎ込んで、あらゆる検索サイトに表示されている
クリニックは、収益本位の医療機関であり、それだけたくさんの広告をしないと集客できないところと解釈されるので、
明らかに回避した方がよいのです。口コミ作成業者への支払いや、
毎日掲載されているネット広告費は、そのまま、
そのクリニックの自費診療費にも跳ね返って参ります。ホームページで華やかに宣伝しているところは一見、
よさそうに見えることがありますが、実際はそうでないところもあるので十分な注意が必要です。

「住所・本名の登録なしで中絶手術」との医療広告がグーグルの検索サイト上に出ていました。住所、電話番号、
責任者名も記載していない実体不明の覆面医療機関紹介サイト最上位のクリニックです。架空の名前や番号のみで
カルテを作っていると、病状の急変時に緊急に連絡したくとも、それも出来ません。
手術同意書は偽名で書くのでしょうか? 医療事故が起ったとき、どのように対応するのでしょうか。
正当な医療行為を行う病院では必ず、正しい名前、住所などの自己申告が必要です。もちろん、個人情報保護法に
よって患者さまのプライバシーは守られております。

ねつ造口コミか否かを見極める方法:
ほほ100%、いいことずくめの口コミは、たとえ大手検索サイトに出ているものでも、実際の利用者が書き記した
ものでなく、そのクリニックが依頼して立ち上げた、ステマ
★★と称されている消費者に宣伝と気づかれない
ようにするPR行為で、全て
自作自演のねつ造口コミと考えてほぼ間違いありません。最近でこそ下火となり、
目立たなくなくなって来ましたが、問題のレディースクリニックは、2010年以降、このステマ行為を組織的
かつ大規模に実行した医療機関と見られています。

2015年10月27日付けの朝日新聞は「広告が記事と一体化している『ステルスマーケティング』が最近、顕著に
なっている」ことを報道しています。「消費者(医療機関の場合は受診者)に悟られないように、こっそり行こう」
と、本来は広告なのに、あたかも、クリニック受診者が書いたようにして特定の医療機関のみを紹介しています。
婦人科領域でも妊娠中絶手術などの自費診療の分野でステマが多く見られます。ネット検索で上位に
表示されている、発信者の不明なサイトには、くれぐれもご注意を。紹介サイトの所在地、連絡用電話、
メールアドレス、記事の作成責任者名等の記載のないもの
を絶対に信用してはなりません。

 Stealth aircraft

(解説)
★★
ステマ
とはステルスマーケティング(英語: stealth marketing)の略で、消費者に宣伝と気づかれないように
宣伝行為をすること。具体的には、自社の口コミサイトで否定的な意見を削除し、良い意見だけを残す事により、
良いイメージのみを与えるようにする。検索上位にある(医療)紹介サイトが、スポンサーの(医療機関)から
支払いを得ていることを明示せずに、中立的な第三者的な立場を偽装、あたかも(医療情報)記事が
客観的に書かれたように装い、特定の(医療機関)について高い評価を行う。クリニック受診者に、それが
(医療機関)への本当の評価だと錯覚させる行為。

他のクリニックに比べ異常ともいえる多数の「よい口コミ」は、口コミ作成業者の投稿したものと考えるのが
妥当です。普通、妊娠中絶を受けた患者さんは自らの経験を早く消し去ろうとする気持ちが強く、改めて
そのクリニックで受けた手術を振り返えようとしないのが自然でしょう。もし悪い書き込みを書いても、
料金を支払った業者に連絡して削除してもらうため表示されません。検索すると、1件5万円で削除を請け負う
業者もあるようです。

無数の良いねつ造口コミを信じ込んで洗脳されてしまう女性も実際存在することは確かですが、自分があとで
悔むことのないように、テクノロジーの背景に裏の世界の人たちを含め、どんな人たちがいるのかを
見抜いてください。

2012年2月執筆 2014年2月更新 2014年10月更新 2015年10月更新 2016年4月更新 2017年7月更新


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