A special guest speech by Mr. Lothar Binding and Dr. Martina P Langer
at the headquarter of Japan Medical Society
German and Japan are the countries realized as a tobacco industry paradise.
A lobby activity
in politics is always vigorous, and the proposal for tobacco control often
becomes weak and
waters down. At the general meeting for tobacco control held at Bangkok
in June 2007,
both Governments opposed WHO FCTC ( Framework Convention on Tobacco Control
) treaty,
which recommends a total indoor smoking ban in public places.
In 2007, German 16 states have passed legislation that admitted to smoking
only in a separate
smoking room. However, in 2008, the Federal Constitutional Court judged
it is unconstitutional,
because it discriminates against a small tavern from others. At present,
16 states come up to amend
their smoking legislation. Mr. L Binding, Member of the German Bundestag,
are now working at
various anti-smoking laws in Germany into the unified federal law based
on a total smoking ban.
Dr. Martina P Langer, a recipient of the WHO's Tobacco Free World Award
and recipient of
the Cross of Merit on the ribbon of the Fedral Prepublic of Germany for
cancer prevention and
nonsmokers' rights initiatives, spoke with fervent that the smoke-free
ordinance is the only
way to avoid the adverse effects from cigarette smoke. She stressed a legislator
be cautious
and should not be caught in a trap set by a tobacco company.
German parliament, the Deutscher Bundestag, in Berlin: Photographed by
Dr.J. Miyamoto, in June 2011.
ドイツ連邦議事堂内は完全禁煙
Mr.Lothar Binding, Member of the German Bundestag. He warned that we should
not to be misled by
a tobacco company, that will deceive people toward a wrong concept of the
smoking ordinance.
He stressed the anti-smoke law should be unified to the one which enforces
the total smoking ban
in public places.
Dr.Martina P Langer, Head of WHO Collaborating Centre for Tobacco Control.
Dr.Martina P Langer warned the psychological manipulation by a tobacco
company.
She stressed to establish a smoke-free ordinance to protect workers in
a hotel, restaurant, bar and
all public indoor places and the law is the only way to cope with the smoking
problems.
Heidelberg University, WHO collaborating Centre for Tobacco Control
A very useful, and educational lecture that we should enforce a total smoking ban in a public indoor
space, given by Mr. Binding and Dr. Langer from Germany washeld at the
auditorium of Japan
Medical Association, Tokyo.
However, a chairman, Dr. Hirama introduced the members, one by one, who
acted as establishing
the scale-discriminated Kanagawa ordinance, which approved a smoking area in restaurants and
other public space, during the 15-minute time, which was reserved for a
discussion. As a result,
no speech or question from attendance was allowed. At that moment, handclaps
arose from the
audience giving a high prize for the Kanagawa ordinance to give endorsement
a smoking space inside
and to the members who were related with this local law.
Lastly, Mr. Binding clearly contradicted the idea of the scale-base smoking restriction of food
industries in the anti-smoking ordinance.
Mr.Lothar Binding and Miyamoto myself are shared with the same belief about
the carpet smoking ban
in public places: Photographs were taken at the auditorium of Japan Medical
Association, Tokyo, in June 2009.
A courtesy visit to Dr.Martina P Langer at Heidelberg, Germany
Smoking Ban in Germany 2007
Berlin 2011
Heidelberg 2013
Smoking status in Germany 2013
FDA had more power for a cigarette product control.
喫煙大国・ドイツ連邦規制へのアクション
平成21年(2009年)6月、日本医師会館にてドイツ連邦議会議員、ローター・ビンディング氏とドイツ
国立がん研究センター、ハイデルベルグ(WHOタバコ対策協力センターがん予防本部長)の両氏を招き
講演会が催された。今回「何故ドイツなのか」、日本禁煙学会の佐々木温子先生の説明をもとにまとめてみた。
・・・
日本ではいまだに受動喫煙防止を目的とした法律制定に向かう動きがみられていない。唯一声を上げた
神奈川県が当初公共の場を全面禁煙とした条例も、タバコ業界の反対で内容は大幅に後退してしまった。
日本ではタバコ産業と政府とが不可分にあることが、受動喫煙対策が遅々として進まないことの背景にある。
日本にはタバコ産業を育成する「たばこ事業法」があり、タバコ産業の株、50%を保有している。
ドイツでは日本と極めて近い状況にある。タバコ自販機は日本より多く、政府中枢の有力議員に喫煙者が
多いことも日本と類似している。タバコ規制枠組み条約作成の時も反対し、骨抜きにした「悪の枢軸」と
非難されたのは、米国、ドイツ、日本だ。しかしオバマ新政権のもと、米上院は6月の本会議で、
タバコの成分や広告などを連邦政府が規制することを定めた法案を可決した。残るのはドイツと日本。
そのドイツで、州法を越える連邦喫煙規制法を成立させるべく、ローター・ビンディング氏が中心となって
活動している。全面禁煙を謳った連邦法は2010年成立を目指している。
ローター・ビンディング氏はタバコ会社は人々の心理操作をして洗脳していることを述べた。美しい言葉、
豊かさ、心地よさ、自由などと結びつけてタバコの有害性に気付かないようにした長い歴史があると警告した。
筆者は神奈川県条例制定案が手詰まりの時に、JTはテレビで飲食店分煙の映像広告を頻繁に流し、それが非常に
心地よい、すべての人にとってすばらしいこと、受け入れねばならないと悟るように誘導したのを知っている。
ドイツに於いて喫煙規制を行わねばならないとのきっかけは国内で喫煙による死亡者が13万人以上、受動喫煙に
よる死亡が3千人以上に達したことであった。しかし、ホテル、飲食店の管轄は州にあり、観光業への悪影響、
飲食店の倒産の憂い、さてはタバコはそれほど危険ではない、飲食店主が自分で判断すればよいなどの意見が
続出し、法制化は難航した。タバコ業界のロビー活動は活発となり、議会へ様々な働きかけがなされた。
2008年7月、ドイツ連邦憲法裁判は飲食店の規模によって喫煙規制を設けるのは憲法に違反するとの判断を
示し、喫煙規制条例は一時、極度の混乱に陥った。この決定を受け、議会では喫煙規制は内容のばらばらな州法
でなく、連邦法で飲食店やホテルの全面禁煙規制を実行すべく議員たちも動き始めている。
マルティナ・ペチュケ・ランゲル博士は、受動喫煙防止法を成功させるためにはマスコミとの関わりが大切だ
と説いた。また、すべての政党の政策決定者との個人的な繋がりの構築が大切とも述べている。 ホテルや
レストラン、バーで働く100万人の人々、すべての職場の850万人の勤労者、余暇施設を利用する2,550万人の
人々を受動喫煙の被害から守るには受動喫煙防止法の制定のみがその解決策となることを述べた。
注目すべきは「タバコ会社の罠にかかり、喫煙スペースを設けるような政策を行ってはならない」と強調した
ことである。
コメント
ドイツではヒットラーが強力な禁煙政策を実行した反動もあり、タバコが自由の象徴のように社会に受け入れられ
ていた時代があった。政権の重鎮もタバコにおぼれている政治の世界は、日本もドイツも同じだ。ドイツでは
飲食店とホテルは州の管轄にあり、モザイク状に規制内容が異なる。ロータ・ビンディング氏は人の健康に関する
重要な取り決めが地域が変われば変化すること自体、大変おかしなことだと述べている。
マルティナ・ベチュケ・ランゲル博士の「 タバコ会社の罠にかかり喫煙空間を屋内に認めるような法制化を行って
はならない」旨の発言をされたが、「スモークフリー」など言葉だけが先走り、今もタバコ会社の罠から抜け出す
ことが出来ない神奈川県条例制定関係者たちのことが頭に浮かんだ。神奈川県では飲食店などで「分煙制度」を
採用し、さらに喫煙空間の整備を後押しすると松沢知事★らは述べているが、それは正しいことでないことが、
ドイツから招いた医師の講演内容からも裏付けられた形だ。
ビンディング氏の所属するSPD(社会民主党)は「ウエイター、ウエイトレスも他の雇用者と同様に職場で受動
喫煙被害から保護されねばならない」と労働基準法に基づく全国統一の全面禁煙制度を求めている。議員は
「施設の規模で規制内容を分けるのはおかしなことだ」と明確に述べていた。
・・それにも拘わらず、その後、座長の日本禁煙学会,平間敬文氏は神奈川県議員の関口正俊氏★★に対し
「神奈川県は規制レベルを100平米でなく75平米でもよかったのではないか」と問い正した。ドイツ憲法裁判所決定
の意義を全く顧みることもなく、はるばるドイツから招聘した二人の講師の講演内容を無意識に否定したことを、
300人ほどの聴の面前で披露した形だ。ビンディング氏は即座に「そうではないのだ。店舗の規模でなく、すべて
の屋内空間で喫煙を禁止せばならない」と、この座長発言に不快感を示した。平間敬文氏には必要ない発言も多く、
世界的にも恥ずかしい条例作成に携わった神奈川県関係者の起立紹介などで時間を潰し、15分間用意された質疑
応答に筆者が挙手したにも拘わらず、「時間切れです」と拒絶された。他の誰一人、質問できなかった。
ドイツ社会民主党の主張は飲食店の規制などを州法から国の管理する連邦法への移管することにある。つまり、
全面禁煙設定していない地域別の喫煙規制は廃絶すべきだとの内容となっている。神奈川県の設定した「分煙条例」
の出る幕ではなかったわけだ。とても外国からの賓客に紹介できるレベルの条例ではなく、労働者の健康を無視す
るなど、恥さらしな内容を盛り込んでいるとの認識も全く持ち合わせていない。ただ、会場ではこうしたドイツ
からの演者の呼びかけを無視、世界に背を向けた「神奈川県の独りよがりの分煙条例」を熱狂的に讃え、反対
意見、批判的な意見には一切耳を貸さないとの不気味な空気に包まれていた。
ビンディング氏の講演終了後に聞いておきたいことが数点あったので、直接本人にドイツの事情について尋ねた。
物静かに非常に丁寧に答えてもらえた。すぐ隣のフランス、デンマーク、オランダで全面禁煙規制がうまく
いっているのに、ドイツには無理解な政治家も多く、やはり多くの悩みをお持ちのようであった。
特にお知らせしたいことは、施設の規模により違った規制を課すことを「STUPID!」と激しい、いらだちの
表情で言い放ったことだ。勿論、根拠がないと万人が認めている線引きを取り入れた、喫煙室公認の神奈川県
受動喫煙防止条例をも含めての発言であろう。しかし、具体的な名称に触れることなく、礼儀正しく、よその国の
制度を批判することを回避した。
★松沢成文前神奈川県知事:2011年6月、お笑い集団、吉本興業入団、HPを立ち上げ、完全分煙社会の樹立を目指すと声明
★★ 関口正俊氏:2011年4月、統一地方選挙で落選
★★★ 2012年12月の東京都知事選挙で、前神奈川県知事松沢氏の得票数はは621,000票で第3位、
第1位の猪瀬氏の4,390,000票の7分の一以下と、遠く足元にも及ばなかった。神奈川県受動喫煙防止条例が、
本当の受動喫煙阻止ではなく、売名目的であったことに対する批判、拒否反応を反映した結果とも言える。
★★★★ 2021年8月の横浜市長選挙得票数は162,000票で第5位
2013年6月、筆者はHeidelbergにマルティナ・ベチュケ・ランゲル博士を訪問し歓談(英文)
飲食店の全面禁煙へ連邦政府が関与努力(混迷するドイツ喫煙規制)
Smoking Ban in Germany
米議会、FDAタバコ規制権限強化法案を可決
FDA had more power for a cigarette product control.
労働者の保護を放棄した「反健康的、世界最悪の」神奈川県受動喫煙防止条例
Kanagawa Pref. New Anti-smoke Law abandoned to protect the employees' health
in the places where they work.
A special guest speech by Mr. Lothar Binding and Dr. Martina P Langer
ドイツ受動喫煙防止法に学ぶ
2009年6月執筆 2011年6月、2013年7月一部加筆、 2021年8月情報加筆
執筆 医学博士 宮本順伯
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The article was written in June 2009, and partly revised in July 2013,
and in August 2021.by Junhaku Miyamoto, M.D., PhD.
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