受動喫煙防止に消極的な政府自民党


 
   国民の健康よりも喫煙容認の姿勢を維持

厚生労働省が生活習慣病予防などのため2000年に作った「健康日本21」で喫煙率低下
の数値目標を定めて禁煙を進めようとしていたが、タバコ業界や政府自民党などの反発を
受けて断念したことは知られている。2006年12月になって再度この問題を審議したが、
自民党、タバコ業界の強い抵抗にあい、再びタバコ販売推進の姿勢を踏襲することになった。

癌(がん)の原因の30%は喫煙によることが明らかにされている。生活のためタバコを
販売している業界の人々の喫煙規制に対する反発はある程度理解は出来るが、国民の
健康守るべき政府自民党が規制に強く反対することなど有識政治家で構成されている先進
諸外国では全く考えられないことだ。

自民党は2006年10月、「行政が一方的に数値目標を設定し国を誘導することは憲法の趣旨
から問題」「タバコは財政物資として国や地方の財政に大きく貢献している」などと決議し、
タバコ業界への配慮を求めた。日本たばこ産業(JT)も同月、記者会見で「タバコは個人の
趣味、行政が数値を示して介入するのは強制だ」と主張した
(2006年12月24日付朝日新聞より引用)。

政府が国民の健康を守るために喫煙者の比率を引き下げるように数値目標を定めることは
間違いではない。しかし、それは単なるスローガンに終始することがほとんどである。筆者は
そうした呼びかけとか努力目標を設定するのではなく、実際に吸うことが出来る場所を極端に
少なくすることと、欧米で実際に行われているタバコの価格を20本1,000円前後に引き上げる
ことが最も効果的で、喫煙率低下に直結すると確信している。すべての公共交通機関、レスト
ラン、カフェ、バーを全面禁煙とすることが、今すぐにでも求められている政策なのである。

2003年に受動喫煙防止を目的とした健康増進法を成立させながら、全くザル法となっている
放漫行政の責任は非常に大きい。安倍首相は「美しき日本」などと、観光キャンペーンでも
あるまいし、政治的には意味不明の言葉を掲げ自己陶酔しているのではなく、「タバコの吸い
殻のない日本を」とでも唱えれば、もう少し国民の信頼を勝ち取ることが出来るかも知れない。


 自民党政権・政治不毛の時代へ    
 受動喫煙問題を無視する自民党政権   
 自民党政権の政治不毛を嘆く
 法律を無視する政府自民党政権 
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 道路特定財源審議にタバコは必要か 
 古き悪しき体質の自民党:建物内での喫煙OK


国民の健康よりも喫煙容認の姿勢を維持
2006年12月 執筆 医学博士 宮本順伯

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