道路特定財源制度は受益者負担の考え方に基づき、ガソリン税や自動車重量税が道路整備
(建設、補修等)に使用されるものである。今、日本では人口減少傾向が顕著になっており、
経済は都市集中型に移行している。地方経済は回復の糸口の見えていないところも少なくない。
こうした背景にあって、道路族といわれている与党議員が躍起になって「地域活性化」なる
お題目をかかげ、道路網を着々と拡大して行く。そのための豊かな資金が道路特定財源だ。だが、
国民の税金を食い潰して出来た道路を通行する車は少なく、道路の維持管理は地方財政の赤字を
さらに拡大するすることになる。
10年ほど前に日本海の佐渡島に車で訪れた時のことだ。崖に沿った交互交通の1車線しかない
道路の先に、片側2車線(往復4車線)の立派な舗装道路が出来ていた。しかし、車はだだの
1台も走行していなかった。1999年に開通した本州四国連絡橋の尾道・今治ルートは、はじめ
から予測されたことだが、利用実績と見通しとの乖離が大きく、元本償却も出来ない。しかし、
みかん栽培農家は今まで船を利用していたが、橋の開通後は島の畑に車で行けると、そのメリット
を強調していた。本州四国連絡橋公団は債務超過に陥っており、累積欠損額は7,2427億円に
拡大している。
今回のように、建設中の道路を突如中断せざるを得ない事態は当事者にとっては深刻な問題だ。
だが、車のほとんど通らない道路を次々に建設し、「地方経済の活性化」というキャンペーンを
続ける政治家にすがる国民も少なくない。多くの自民党、公明党の支持者たちだ。
2007年4月から208年3月の1年間に日本株式評価額は27.5%も目減りしている。サブプライム
ローン問題が影響したことは否めないが、未来へのビジョンの欠如している福田内閣成立後に、
その下げ幅はさらに拡大している。日本の全株式の62%を保有している外国人投資家が、
改革の後退に失望して「日本売り」を加速させたためである。
道路特定財源問題を審議する自民党幹部(2008年3月29日放映「ウエークアップ・プラス」画面より収録)
In almost all rooms of the main building of the Liberal Democratic Party
of Japan
provide ashtrays on a desk, violating the 2003 Health Promotion Law. This
photo
shows the Budget Committee of Japanese Government, held in March, 2008.
タバコを吸い続ける与党議員は、健康障害をもたらすことが分かっているのに、それを断ち切る
ことが出来ない、明らかに判断力が低下していることを意味している。バルブ期の拡大経済の
思考パターンをただ踏襲しているだけだ。そうした議員たちの考える政治提案が正しいと言えない
ことは誰の目にも明らかだ。自民党議員たちが建物内に灰皿を常備していることは、タバコを
吸わない人々をタバコ有害煙から守るための「健康増進法」規定の努力義務の放棄していることを
意味する。つまり、健康増進法という国の法律を長年ないがしろしているのだ。党全員で法律
違反を犯しながら誰一人それを改めようとしていない。
Liberal-Democratic Party of Japan violates the Health Promotion Act, effective
2003,
which aimed to protect the people from the harmful second-hand smoke.
選挙の際には候補者に「あなたは喫煙していますか」と必ず問い正すことが必要だ。
タバコを手放せない政治家にはタバコ有害煙から国民を守る「公共的空間での全面禁煙」など
頭の片隅にもない。健康的な社会をつくるか否かは、とりもなおさず有権者の一票に
かかっていることを肝に銘じたいものである。
自民党政権・政治不毛の時代へ
受動喫煙問題を無視する自民党政権
自民党政権の政治不毛を嘆く
法律を無視する政府自民党政権
議員会館は法律を無視する場所?
政治家にはタバコ排除の見識が必要
道路特定財源審議にタバコは必要か
古き悪しき体質の自民党:建物内での喫煙OK
タバコを手放せない政治家たち
タバコを吸い続ける与野党議員
2008年3月執筆 2020年8月情報加筆 禁煙席ネット主宰 医学博士 宮本順伯
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