ワシントン桜祭り 1961-62



ワシントンの春、桜祭り


Washington Monument and cherry trees


1961年、4月となると、ここワシントンもすっかり春めいて、4日から9日にかけて開催された桜まつりには
全米から観光客が集まって来て大変な人出でした。1日から一斉に咲き始めた桜は、パレードの時には、
散りかけてしまいました。初日には池田首相の令嬢も見え、新聞社各社の質問を受けておりましたが、私は
新聞社の一員のような顔をして、すぐ隣で8ミリ色彩ビデオを撮影しました。池田さんからは清楚でしとやかさ
との印象を受けましたが、顔がかなり黒っぽく見えたのは、白人を見慣れて来たからでしょうか。行事の
一つとして、室内で美人コンクールもあり、8日には大規模な桜祭りパレードがありましたが、残念ながら
病院宿直で見ることは出来ませんでした。日本の花見と全く違う点は、飲めや歌えやのバカ騒ぎではなく、
静かにさくらの咲き誇る湖畔を散歩したり、写真撮影するだけで、子供ずれや若い女性が多かったようです。
桜の並木を囲んで騎馬警官が車の列を誘導していたのも、アメリカらしい情景でした。


A diverse, gorgeous parade of Cherry Blossom Festival


翌年、1962年4月、昨年十分見ることの出来なかった桜祭りに参加すべく、フロリダ旅行への途中、シカゴから
ワシントンへ駆けつけました。メインストリートには、これから催される桜祭りのパレーの準備に忙しく、参加者
を整理する数多くの警官たちが活動していました。私はカメラとテープレコーダーを持って、予め予約しておいた
ゲスト席に席を定めましたが、
丁度その時、パレードが開始されました。手に手に紙テープを持って踊る少女は
華やかなパレードのスタートにふさわしいものでした。古風の服装をまとい、きちんと隊列を組んで行進する組、
道化役者に扮して愛想を振りまくる組、50年前のクラシックカーに乗って警笛を鳴らしながらやって来る者、西部
ハットを被り馬にまたがって誇らしげに行進する者、南部時代の豪華な家舞台で微笑む美しい女性、そして続く
高く桃色のパラソルを手にする紅一点の女性の素晴らしさ、自分の席から何回ともなく飛び出したい衝動にかられる
パレードの連続で、あたかも経済成長の著しかった当時の米国の力を象徴する、豪華で華やかなパレードを繰り
広げた首都ワシントンの一場面でした。


(L) An observation deck of the parade of Cherry Blossom Festival (R) Indoor hall to decide the cherry blossom queen


パレードの後に屋内で行われたアトラクションも、実に感動的なものでした。多数の男女参加者のコーラスに始まり、
七,八歳の女の子のオペラ、十歳くらいの女の子の尻ふりダンス、5歳位の女の子の舞の独演、エルビスプレスリー
顔負けのロックンロール、息詰まるような興奮と、腹も痛くなるような笑いの連続も、ミス桜の載冠式をもって終わり
を告げました。私が会場の案内人に[ゲスト]と告げたのを、[大使の身内]と思ったらしく、特等席に着席させて
くれたこともあり、友達は私に「サンキュー」「サンキュー」と何回も礼を言っておりました。その夜はバルチモア
で別のショーを見た後、ワシントンに戻り、ワシントン・ホスピタル・センター病院の一室に泊まりました。20代と
いう若さがもたらした積極性がそこにありました。


まだ発売してから間もない時期に使用して撮影した、コダック社8ミリフィルルムビデオです。

8mm film 1962 A beautiful spring time in Washington, DC and Cherry Blossom Festival (36分)


宮本順伯 1962年4月記述 
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Daily 1960-1963
Washington Hospital Center US Interstate Highway 1960-  Cherry blossom festivals Indianapolis Weekend travels
Eat Coast trip New York express train  New York auto-trip Mackinac Bridge Chicago life Chicago friends
Florida travel 1962 35,000km great trips throughout US and Canada Summer camp Denali National Park


Daily 1972-1974
London University Hospital  Moosonee London life and Florida trip 1974 Return trip to Tokyo

Daily

2023:
90 年の人生を振り返った時、懐かしく思い出されるのは、若かりし頃の思い出である。
一見、常識を越えた発想があり、それを 実行するだけの活力があった。特に20歳代は、
見るものすべての感受性が豊かで積極的、高年の世代でのそれとは、とても比較できない。
国内で医師として毎日を、診療に明け暮れする生活を繰り返し、老後に引退するだけの
人生が、満足できるものかを問われた時、答えは見つからない。人生は一度だけのもの。
悔いのない一生でありたい。





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